Collector Guide
Collector Guide#
unJaena Collector は、5つのプラットフォームにわたる700種類以上のフォレンジックアーティファクトを自動的に収集するオープンソースツールです。このガイドでは、各プラットフォームの収集方法について解説します。
⚠️ ご利用条件のご案内 — 本ツールをご利用いただけるのは、次のいずれかに該当する方に限られます:(1) ご自身の所有機器からご自身のデータを収集する場合、(2) データ主体から書面による同意を得ている場合、(3) 有効な令状・裁判所命令に基づき適法に職務を遂行するフォレンジック担当者、(4) 適法なフォレンジック委任契約を締結した調査担当者。第三者の機器から無断で通信内容(メッセンジャー・メール・SMS・通話履歴等)を収集する行為は、各国・各地域の通信の秘密および個人情報保護関連法令(例:日本国憲法第21条第2項、電気通信事業法、個人情報保護法等)により、刑事処罰の対象となる場合があります。詳細は利用規約をご確認ください。
対応プラットフォーム#
| プラットフォーム | 収集方法 | アーティファクト数 |
|---|---|---|
| Windows | Collectorを直接実行 | 200種類以上 |
| macOS | Collectorを直接実行 | 130種類以上 |
| Linux | Collectorを直接実行 | 100種類以上 |
| iOS | USB直接収集 / バックアップファイル | 180種類以上 |
| Android | USB直接収集 | 120種類以上 |
Windows アーティファクトの収集#
Windowsで収集される主なアーティファクトのカテゴリは以下の通りです。
システムアーティファクト#
- Prefetch: プログラムの実行記録(
C:\Windows\Prefetch\) - EventLog: システム/セキュリティ/アプリケーションのログ(
C:\Windows\System32\winevt\Logs\) - Registry: SYSTEM、SOFTWARE、SAM、SECURITY、NTUSER.DAT ハイブ
- $MFT: NTFS マスターファイルテーブル
- USN Journal: ファイル変更ジャーナル
- AmCache / Shimcache: プログラムの互換性データ
ユーザーアクティビティアーティファクト#
- ブラウザ履歴: Chrome、Edge、Firefoxの閲覧履歴、ダウンロード、Cookie
- 最近のドキュメント: RecentDocs、ジャンプリスト、LNKファイル
- Shellbags: フォルダの閲覧履歴
- USB記録: 接続されたUSBデバイスの履歴
ネットワークアーティファクト#
- ネットワークプロファイル: 接続済みネットワークの一覧
- DNSキャッシュ: DNS検索の記録
- SRUM: システムリソースの使用記録(ネットワークを含む)
収集の実行方法#
1. unJaena Collector を管理者として実行します
2. 収集するアーティファクトを選択します(デフォルト:全選択)
3. 「Start Collection」をクリックします
4. 収集完了後、自動的にアップロードされます
macOS アーティファクトの収集#
macOSで収集される主なアーティファクトは以下の通りです。
システムアーティファクト#
- Unified Log: macOS統合ログシステム
- FSEvents: ファイルシステムのイベント記録
- Spotlight: 検索インデックスのメタデータ
- Launch Agents/Daemons: 自動起動の設定
ユーザーアクティビティアーティファクト#
- Safari履歴: 閲覧履歴、ダウンロード、タブ
- Finderの最近の項目: 最近アクセスしたファイルとフォルダ
- Quarantineイベント: ダウンロードされたファイルの取得元記録
- TCCデータベース: アプリへのアクセス権限の付与記録
注意事項#
- macOSでは、SIP(System Integrity Protection)により一部のシステムファイルへのアクセスが制限されています。
- 完全な収集を行うには、フルディスクアクセス の権限を付与する必要があります。
- システム環境設定 > セキュリティとプライバシー > フルディスクアクセス から unJaena Collector を追加してください。
Linux アーティファクトの収集#
Linuxで収集される主なアーティファクトは以下の通りです。
システムアーティファクト#
- syslog / journald: システムログ
- auth.log: 認証関連のログ
- wtmp / btmp: ログインの成功/失敗記録
- crontab: スケジュールされたタスク
ユーザーアクティビティアーティファクト#
- bash_history: シェルコマンドの履歴
- ブラウザ履歴: Chrome、Firefoxのデータ
- SSH鍵とログ: SSH接続の記録
- .recently-used.xbel: 最近使用したファイルの記録
収集の実行方法#
# 実行(依存パッケージは自動インストール)
chmod +x run.sh
sudo ./run.sh
iOS デバイスの収集#
iOSデバイスのデータは、2つの方法で収集できます。
収集方法#
USB直接収集: デバイスをUSBで接続すると、Collectorが自動的に認識してライブ収集を行います。
バックアップファイル収集: iTunes/Finderで既に作成されたバックアップがある場合、そのバックアップを選択して収集することもできます。
前提条件#
- iTunesドライバーのインストール(Windows): Apple公式サイトまたはMicrosoft StoreからiTunesをインストールしてください。
- デバイスの信頼設定: iOSデバイスに「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されたら、信頼 を選択します。
収集可能なアーティファクト(180種類以上)#
- メッセージ: iMessage、SMS、MMS
- 通話履歴: 発着信の記録
- 連絡先: アドレス帳
- ブラウザ: Safariの閲覧履歴、ブックマーク
- 位置情報: 位置履歴
- アプリデータ: インストール済みアプリのデータベース
- メディア: 写真・動画のメタデータ
- Wi-Fi接続記録: 接続済みネットワークの履歴
Android デバイスの収集#
Collectorを実行し、AndroidデバイスをUSBで接続すると、Collectorが自動的にデバイスを認識してデータを収集します。Root化されたデバイスでは、データベースに直接アクセスしてより多くのアーティファクトを収集できます。
前提条件#
- USBデバッグの有効化: 設定 > 開発者向けオプション > USBデバッグを有効にします。
- 開発者向けオプションが表示されない場合: 設定 > デバイス情報 > ビルド番号を7回タップします。
- デバイスの接続: USBケーブルでPCに接続し、「USBデバッグを許可しますか?」と表示されたら 許可 を選択します。
収集可能なアーティファクト(120種類以上)#
- 通話履歴と連絡先
- SMS/MMSメッセージ
- ブラウザ履歴
- アプリデータ: インストール済みアプリの一覧とデータ
- Wi-Fi接続記録
- デバイスの設定とアカウント情報
サーバーへのアップロード#
収集したデータは以下の方法でサーバーにアップロードできます。
Webアップロード#
- ケースページの Upload Evidence をクリックします。
- 収集済みのアーカイブファイルをドラッグ&ドロップするか、ファイルを選択します。
- アップロードの進捗がリアルタイムで表示されます。
Collectorの自動アップロード#
Collectorツールに収集トークンを設定すると、収集完了後に自動的にアップロードが行われます。
アップロード後の処理#
- パース: アーティファクトの種類に応じたパーサーが自動的に実行されます。
- インデックス作成: パースされたデータが検索可能な状態にインデックスされます。
- AI分析準備: AI分析に必要な検索準備が行われます。
- 準備完了: すべての処理が完了すると、AI分析を開始できます。
処理にかかる時間はデータサイズによって異なりますが、通常は数分から30分程度で完了します。